第56回日本文化人類学会研究大会 男女共同参画・ダイバーシティ推進委員会特別シンポジウム

先達に聞く! 聞き語りサロンー波平恵美子先生をお迎えして

お話:波平恵美子先生

 聞き手:中谷文美・嶺崎寛子・岩佐光広・椎野若菜(男女共同参画・ダイバーシティ推進委員会)

 

趣旨文

 生の声と直接の応答には、力がある。それを私たち文化人類学者はよく知っている。コロナ禍の最中の今だからこそ、経験を共有し、世代をつなぐ企画がしたい。直接先達の話を聞く機会を作り、若手・中堅研究者と先達をつなぐ。先達の人生を、研究を一層知り、先達の体験を研究や生活に活かす方法や、次の一手を考えるきっかけにしてほしい。文化人類学の来し方を考えることで、行く末を見据えたい。男女共同参画・ダイバーシティ推進委員会として、女性研究者のパイオニアの生の声を届けたい。

 それが、本企画の趣旨である。

 第一回のゲストとして、波平恵美子先生(お茶の水女子大学名誉教授)を迎える。波平先生は医療人類学の第一人者で、日本における脳死や臓器移植に関する議論を牽引し、「ハレ・ケ・ケガレ」研究で学会に大きな影響を与えた。

 ジェンダーはフィールドで私たちの立ち位置を決める重要な要因の一つである。女性であること、男性であること、あるいはそのどれにも属さないことがその社会で持つ意味を、フィールドの人々は様々に教えてくれる。波平先生はかつて福島のフィールドで、「女性の大学教員なんていない」と言われ、名刺を出しても大学教員だと信じてもらえず、大学に確認の電話を入れられた経験がおありである。その時代に女性として、文化人類学者として過ごした日々の苦労や喜び、感じたこと、ワーク・ライフ・バランス、ご家族とのエピソード、次世代へのメッセージなどを、サロンでは縦横無尽に語っていただく。そこにその時代のジェンダーはおのずと織り込まれてくるはずである。

 先達の生の声と、聞き手との開かれた対話はいわば、次世代へのバトンである。それぞれに受け取ってほしい。つないだバトンの先、石を投げた後にどのような波紋が広がるか、委員会委員一同楽しみにしている。

 

 

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